「去年の冬、きみと別れ」のイニシャルは誰?M.MとJ.Iのネタバレ解説!

※この記事は原作「去年の冬、きみと別れ」を既に読み終えた方に向けて書いています。ネタバレを含みますので注意してください!

原作の小説を読んだ人の中で、M.MJ.Iのイニシャルが気になった方がいると思います。

物語の始め、献辞として以下のように書かれていたと思います。

「M.Mへ そしてJ.Iに捧ぐ」

後々、この献辞が伏線であることに気がつくのですが、まさか、献辞をトリックに使用してくるとは誰にも予想できなかたのではないでしょうか?

物語終盤で、M.MとJ.Iに関するネタバレがしっかり解説されるのですが、よく分からなかったという方もいると思います。

そこでこの記事では、「去年の冬、きみと別れ」のイニシャルが誰なのかをネタバレ解説したいと思います。

M.MとJ.Iが気になる全ての方に捧げます。


去年の冬、きみと別れのイニシャルは誰?

献辞の意味と役割は?

皆さんもご存じだと思いますが、献辞は著者が恩人、助言者などに感謝の気持ちを込めて送る言葉になります。

その本を読むたくさんの読者の中でも、特にあなたに読んでもらいたいという気持ちを表します。

ですので、「去年の冬、きみと別れ」を読んだ皆さんも、最初は、「M.MさんとJ.Iさんは中村文則さんの知り合いかな?」と思ったと思います。

しかし、この献辞を送っている人物は実は中村文則さんではないのです!

この献辞すら仕掛けであると気がつくのは物語終盤になってからです。

物語全体のネタバレ

※イニシャルのネタバレは必然的に物語のネタバレになります。ネタバレを避けたい方は注意してください。

まず、物語全体のネタバレは以下の通りになります。

 

・木原坂雄大は誰一人として殺害していない。一人目の被害者である吉本亜希子の焼死は本当に事故だった。二人目の殺人は黒幕の犯人により仕掛けられたもの。

・黒幕は編集者と弁護士。編集者は吉本亜希子の元恋人で、見殺しにした木原坂雄大に復讐を果たすため、弁護士は木原坂朱里に復讐を果たすため協力する。

・二人目の本当の被害者は実は木原坂朱里。編集者が木原坂雄大に姉を栗原百合子だと思わせて、姉を焼死させた。主人公の僕が木原坂朱里と思っていた女性は実は栗原百合子。

 

つまり、編集者は木原坂雄大にされたことと全く同じことをやり返しました。

ただ、編集者の復讐はこれで終わりません。

木原坂雄大に真相を明かす

編集者は事件の詳細をまとめた小説を木原坂雄大に送るという復讐を計画します。

編集者:「僕は小説を作って、まず、木原坂雄大に送ろうと思っている。資料が混ざる不思議なつくりの小説を。彼の死刑判決がちゃんと確定した後にね。彼は拘置所の中で読み、自分がしてしまった真実をしり気が狂うだろう。それで僕の復讐は完結することになる」

そしてその小説が実は、「去年の冬、きみと別れ」になります。

私たちが読んだ本は編集者の復讐の産物だったわけです。

ただ、編集者は小説を1から作り上げる力がないため、執筆をある人物に依頼します。

それが、主人公の”僕”で、”僕”は編集者の復讐劇に利用された被害者の一人だったのです。


編集者が小説を作った理由

小説を木原坂に送ることで、仮に事件の真相が警察にばれれば編集者、弁護士、栗原百合子は捕まります。

なぜ、リスクを冒してまで事件の真相を小説にまとめたのか?

実際、編集者は栗原百合子に利用された僕に毒殺されそうになります。

もちろん、木原坂雄大に真相を知らせることで復讐したいという気持ちもありましたが、もう一つの理由は吉本亜希子との約束を果たすためです。

編集者:「彼女はね、僕が作る本が好きだった。昔、冗談で彼女に言われたことがある。・・私がもし推理小説みたいに誰かに殺されたら、その本を作ってと。あなたが犯人を追って、私に代わって復讐するのと。」

実際に、編集者は約束を果たし、小説を完成させることになります。

イニシャルが誰なのか?まとめ

結局、イニシャルのM.MとJ.Iの正体は木原坂雄大と吉本亜希子になります。

献辞(特に読んでもらいたい相手に送る)に木原坂雄大を選んだ理由は、復讐を完結させるため、吉本亜希子を選んだ理由は彼女との約束を果たしたことを伝えるためです。

物語り最終行に「・・全く同じ本を、片方委は憎悪の表れとして、そして片方には愛情の表れとしてM.Mへ,そして、J.Iに捧ぐ」とあります。

このことから、MMが木原坂雄大でJ.Iが吉本亜希子だと推測されます。

M.MとJ.Iが木原坂と吉本のイニシャルに一致しない理由は、木原坂雄大と吉本亜希子が仮名だからです。

編集者:「物語の最初のぺージには、彼らの名前を書くことになる。外国の小説のように。でも、日本人には気恥ずかしいから、アルファベットにしよう。これは小説だから本文では仮名を用いたけど、そこには彼らの本名を。まずは、あの死刑になるカメラマンへ。そして大切な君に」

まとめると、イニシャルのM.Mは木原坂雄大の本名、J.Iは吉本亜希子の本名となります。

もし、ここまでの解説でよく分からないこと、また間違っていることがあればコメントを頂ければと思います。

私も読解力がある方ではないので・・・